故高垣淳一さん曰く、「龍神丸」が、どっしりとした“男酒”に例えるならば、こちらのお酒は、どちらかというと、タンレイで優しく、スッキリとした“女酒”といったところでしょうか・・・！」

頂けると思います。

 

 

今回は「純米吟醸　紀ノ酒　常温熟成原酒」のご案内です。奥さんが今季新たに造ったお酒ではありません。

２年前、高垣淳一さんがお亡くなりになった年に加熱して

常温熟成で保管されていたお酒です。

 

奥さんが棚卸業務をやっている最中に偶然発見したお酒です。お酒が入ったプラスチックケースには、“火入れ　純米吟醸原酒　きらり”と書かれていました。　淳一さんがお亡くなりになった年の春先に販売していた酒を火入れ（加熱殺菌）

して保管していたようです。　「たぶん秋口ぐらいに　“きらりの冷やおろし”　という形での出荷を考えていたのでは無いか？」　との奥さんのお話でした。

 

当初は奥さんも、瓶詰めした、そのままの状態での出荷を考えていたようです。　ですが老ね香が強かった為に断念し、

ろ過処理をして出荷出来る状態に仕上げたという経緯です。　老ね香も目立たなくなり、クセを抑えたようです。

 

 

 

昨年、「紀ノ酒」の無濾過生原酒が３年ぶりに復活しました。無濾過生原酒としましては、今年で２年目のチャレンジになります。昨年と同様、酒質が良いとされる　“中取り”部分だけを使った少量限定品です。

 

前杜氏　高垣淳一さんが４年前まで造っていたお酒、「純米吟醸生酒紀ノ酒　布ラベル」をご存知の方も多いかと思います。山田錦を５０％まで精米、酵母は秋田流花酵母　（１５０１号酵母）を使用しています。　「紀ノ酒　布ラベル」の延長線上として意識して造られたお酒と伺っておりますが、前杜氏が造っていたお酒とは、また違った個性を楽しんで頂けると思います。