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蔵元訪問 株式会社名手酒造店   (代表銘柄 黒牛 菊御代 一掴)
● 2005年 2月25日(金) 
蔵を訪問したこの日、名手孝和専務より蔵の案内・方針など幅広くお話しを聞かせて頂きました。 
 
株式会社名手酒造店は、和歌山県海南市 紀州漆器の街として名高い黒江の地にあります。 年間生産高は1500石 (1升ビンで15万本)ほどの蔵元です。 そのほとんどが特定名称酒、大部分が純米酒と純米吟醸酒を占めます。
 
今や同社を代表するお酒 “黒牛(くろうし)”ですが、つい10数年前、名手専務が企画された商品です。 
 
たまたま、良いお酒を造ったという訳ではなく、その後の同社の進むべき方向・経営方針を決める事になったようです。
 
 
株式会社 名手酒造店
 
和歌山県海南市黒江846
杜氏 井口茂士 (但馬流)
 
〜紀州黒江 伝統の國酒〜
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↑  株式会社名手酒造店 (和歌山県海南市)
 
手前建物が自宅兼事務所。奥が蔵へと続いています。
↑コンピュータ制御の自動精米機です。 
高さが数メートルはある大きなキカイです。精米を外部に委託する事も出来るみたいですが、専務さんのお話しでは、全量自家精米が蔵のこだわりの一つだそうです。
日本酒づくりの基本として、米・水・杜氏の技が必要とされます。 お酒づくりは単に蔵元・メーカーの努力だけでは限界があります。 
 
地図をご覧いただけると分かると思うのですが、どうしても地理的に灘(神戸)が近く、大手酒造メーカーの影響を受ける地域でもあります。
 
米どころではない和歌山のお酒を、どのように売っていくかに苦心されたみたいです。 
 
今日、原材料に使われている酒米の大部分は、他府県より調達されているようです。 今後は地元の県内農家との間にて、酒米の契約栽培にも一層力を入れていく予定との事。 
 
現在同社は、純米酒を中心に普通酒から大吟醸まで幅広く製造しています。 
 
価格の高い吟醸酒クラスがおいしいのは当然と思われます。
蔵の方針としては、一般家庭にて日常消費されるべきお酒に対して、高品質で、如何に適正な価格で提供していけるかに重点がおかれているようです。
 
メインの純米酒が売れる一方で、普通酒に対する思い入れも伺えました。
 
私自身、専務さんのお話を聞かせていただき、地域に対する愛着、それともう一つ、大手には出来ない小さな蔵が持つこだわりが伝わってきました。
 
お酒に関してだけではなく、零細ながら商売を営んでいる私にとりましても大変勉強になりました。
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蔵内に二つある仕込み水に使われる井戸です。
メインで使っているのは、上記画像の井戸のようです。
万葉の昔より湧き出る “黒牛の水”です。
(紀州名水百選) この水が精密濾過されます。
↑ 黒牛 吟醸蔵内にて
こちらの部屋の貯蔵タンクにて、低温発酵・貯蔵されます。 タンクには細い管が何層にも巻きついています。この中に冷水が流されており、常にタンクを冷やす役目を果たしているようです。(黒い腹巻きのように見える部分がそれ。)
↑ 自家酵母培養室にて
6畳ほどの小さな部屋です。昔小学生時代に見た理科の実験室を思い出します。フラスコ内に見える液体は、同社が使用する酵母 “協会9号系”です。 県工業センター株を蔵で培養しています。
 
↑ 黒牛茶屋 
昔の酒造りの道具を材料にしたテーブル・いすなど
酒蔵ムードでいっぱいです。 こちらで喫茶・利き酒 同社製品・酒類関連グッズの販売をやっています。 
↑ 酒造り資料館 温故伝承館
最後に名手専務が案内してくれたのがこちら。
生活文化としての酒造りの姿と心を伝えるべく、各種清酒製造器具・道具類の展示公開がされています。収集品の質・量とも日本のトップレベルとの評価あり。
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